以前腰痛の治療のために数回通われていた患者さんは、
腰痛がよくなったということで見えなくなりました。
しかしその方にはパーキンソン病(※)という持病があり、
病気の特徴として体の動きが悪くなり、体が硬くなりやすいということがあります。
その後ひょんなことから連絡を取れる機会があり、
体の状態がどうか伺うと、どうも姿勢が悪くなってきたとのこと。
それもパーキンソン病の特徴と言ってしまえばそれまでなのですが、
姿勢の悪さを是正ずるためにストレッチや筋トレをしたほうが良いのですよとお伝えしました。
しばらくしてまた来院されたのですが、やはり姿勢が悪く猫背気味なのが顕著になり、
また左側に傾いているという特徴も見られました。
約2か月ぶりなのでご本人も体が硬くなったことを自覚され、
やはりストレッチを続けたほうが良いということを再認識されたようでした。
治療は全身のストレッチに加え、猫背解消のストレッチや運動をしてもらい、
家でご自身でもやってもらうようにお話ししました。
姿勢の是正には何よりご本人の姿勢を保つ意識が一番大事で、
それを習慣化することが必要です。
また来院されるということなので、
週に1度の姿勢チェックと矯正を続けていくことになりそうです。
※パーキンソン病は脳内の神経伝達物質のドーパミンが不足する病気で、
体の動きが悪くなる、前かがみになりやすく歩くときに前に倒れそうになる、
一歩目が踏み出しづらくなる、表情が乏しくなるなどの特徴のある難病です。
現在ではドーパミンを増やす薬の投与でずいぶん進行が抑えられるようになっています。